みなさん、こんにちは
多幸@キシュランガイドです。

2020年6月スタートのPOG20-21シーズン
開幕して5ヶ月
京都競馬場スタンドが改装工事に入るので阪神競馬場に開催変更しましたが、
昨年に続いて阪神競馬場の芝では2歳レコードが更新されました。

しかし、レコードを更新と言っても
数年は破られないと思っていたレシステンシアの、1.32.7を
軽く破ってきたわけですよ



こう言った場合に考えられるのが
①いやいや、ホンマにあれは、バケモノ
②次走で反動来るんじゃないの?
③素直に馬場が良すぎただけでは?

と大体3パターン。
3の部分は今更ですが、是非アホになってください。



さて、ひとつずつ解説します
①いやいや、ホンマにあれは、バケモノ
それだったらせめてリストに載せて「藤原厩舎だからどうしようかな」って言ってます。
ましてや東京HRとは相性良くないけど、兄が重賞勝っていて「兄以上です」の言葉はなかった程度ですから、今後化ける可能性は残しつつも流石にバケモノではないと観ています
これについては③でもお話します

②次走で反動来るんじゃないの?
若干はあるでしょうけど、可能性は少ないかと
これも細分化すると2パターンあります
②-Aとして、ガクッと来る可能性があるとしたら
今年6月に函館でレコードを更新したモンファボリのケースと同様に
前半からぶっ飛ばしたケース

モンファボリ新馬
ハロンタイム 12.1 - 10.6 - 11.0 - 11.3 - 11.3 - 12.4
前半 12.1 - 22.7 - 33.7 - 45.0 - 56.3 - 68.7

5ハロン56.3なんて、もはや「歩く歩道」ですよ
(何のことか分からん関東人はググるかリンク参照しなさい)
もちろんこの時点のモンファボリは、ホンマにすごかった。
でも冷静にハロンタイム見たら、こんなパフォーマンス長続きしませんわ

ただし今回は前半がスローで入ったので除外。


続いて②-Bパターン
後半に物凄い瞬発力を発揮したために、疲労が蓄積したパターン。
しかし、これもまず無いハナシでしょう。
理由としてはデイリー杯2歳ステークスのタイムを一部抜き出して解説します。

2020デイリー杯 R1.32.4
前後半タイム 46.6 - 45.8
上がり3F 34.3
前半4F=46.6は、均した場合1F=11.65。
時計がそんなに出ないコンディションなら、2歳マイル戦だと平均より少しは早い程度。
今は時計が出やすいコンディションなので、むしろスローなぐらい。
これで足を貯めて、上がりが34.3
重賞ならかなり早い部類ですが、これも歩く歩道状態の阪神だったら、全然普通。
レコードこそ出たけど、おおよそ1.0秒加算したタイムが本来の走破時計でしょう。

裏付けるものとしては1週間前に新馬戦(1800m)で、超スローで貯めたとは言え
レースの上り 4F 46.0 - 3F 33.6
が出ています。
反動を心配するならこのレベルのタイムで、上がり4Fと3Fをまとめた場合。でも、そうじゃない。

なので、本番(朝日杯FS)に向けて弾みがついた!と言えるのは、
デイリー杯2歳Sよりも京王杯2歳Sでしょう。
荒れはじめた東京の芝で外目を通らされてのタイムが、朝日杯が行われる頃の阪神(6週使われる)に対応出来るイメージが、より現実的です。


なので、結論としてはレッドベルオーブのタイムは
③素直に馬場が良すぎただけでは?が自然。

昨年の2歳GIと比較すると
2019阪神JF R1.32.7
ハロンタイム 12.2 - 10.5 - 11.0 - 11.8 - 12.0 - 11.2 - 11.5 - 12.5
上り 4F 47.2 - 3F 35.2
前半 12.2 - 22.7 - 33.7 - 45.5 - 57.5 - 68.7 - 80.2

まず、レシステンシアの旧レコードと比較すると、
前半4Fで1.1秒も遅いペースで貯められたわけです。
終いは済し崩し的に脚を使わされた昨年の牝馬勢に比べたら、歩く歩道とも言える高速馬場で脚が残っているのは当然。残っていなきゃおかしいレベル。
しかも昨年は、レシステンシアも乗り越えた2019ファンタジーSの前半33.7を乗り切っている猛者が、もう一度このペースに呑まれて早々に脚をなくしているのです。
まさにバケモノとはコレの事を指します。
(その後桜花賞とNHKマイルで2着2回だから、決してフロックでもないでしょう)

続いて、昨年の朝日杯FSとも比較します。
サリオスも十分バケモノ級に入るレベルなんですよね。
2019朝日杯 1.33.0
ハロンタイム 12.2 - 10.5 - 11.1 - 11.6 - 11.8 - 11.8 - 11.6 - 12.4
上り 4F 47.6 - 3F 35.8
前半 12.2 - 22.7 - 33.8 - 45.4 - 57.2 - 69.0 - 80.6
サリオスもはじめての前半33秒台を経験。じっくり3番手で堪えて抜け出しました。
これはサウジアラビアRCの真逆。前半スローで上がりの競馬とは別物。
その割にはよく我慢できたと感心したものです。
そりゃ、毎日王冠も勝ちますわ。いくらノーザンファームの使い分けだとか言っても。

デイリー杯の1週前には、こちらも破格のレコードが飛び出しました。
ファンタジーステークスを勝ったのはメイケイエール。
2020ファンタジー R1.20.1
ハロンタイム 12.2 - 10.7 - 11.2 - 11.2 - 11.3 - 11.5 - 12.0
上り 4F 46.0 - 3F 34.8
前半 12.2 - 22.9 - 34.1 - 45.3 - 56.6 - 68.1 - 80.1

1400mなのでマイルとの単純比較は難しいですが、前半4Fはデイリー杯2歳Sより
1.3秒も早いんですよ。
その上でメイケイエールは暴走気味に外を捲って、直線も遊び半分で手前を変え放題のワガママお転婆を全開にして突き放す。
モンファボリに近い暴走ぶり(一生懸命走りすぎ)だったので、これは流石に反動もありそうです。ただこのレコードの上がり4Fは46.0。
レッドベルオーブを含めてデイリー杯2歳Sは、貯めても上がり4F=45.8しか出せなかったんです。
これでバケモノとかレコードホルダーと評価しちゃ、さすがにレシステンシアにもメイケイエールにも、
むしろファンタジーS2着のオパールムーンがバケモノ級ですから、これら牝馬勢に失礼ってもんでしょう。

2020デイリー杯 R1.32.4
ハロンタイム 12.9 - 10.9 - 11.2 - 11.6 - 11.5 - 11.4 - 10.9 - 12.0
上り 4F 45.8 - 3F 34.3
前半 12.9 - 23.8 - 35.0 - 46.6 - 58.1 - 69.5 - 80.4

今年の5回阪神開催は、9月の開催を中京に移したために夏場のダメージが少なく、
例年よりも異常に芝コンディションが良いため、歩く歩道とも言える現象が起きています。
クッション値9.8で、野芝が8~10cmに刈りこまれているなんて、オーバーシードなのにほぼ野芝と思えるほど、なかなかの高速馬場。

その中で勝ちきったことは事実で、確かにポイントも大きく稼げています。
ですが、よ~く考えてみてください。

同じような絶好の芝条件で行われるGIレースは、POG期間中にはそうそうありません。
もしあるとすれば夏の新潟まで集計するか、4月から夏日連発で芝が異常に生育出来たときのNHKマイルCぐらいですかね。
それぐらいこのレコードタイムの内容は薄いと考えますし、藤原英昭厩舎もこの内容でGIを確信する&反動を恐れるほどの判断はしていないと観ています。



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