みなさん、こんにちは
多幸@キシュランガイドです。

2020年のJRA開催がすべて終了したところで、
POG戦略の先読みに挑戦してみます。

なお、データは2020年6月~12月の総賞金が2,000万円以上で
JRA所属の合計43頭に絞っています
(NRA・海外競争の賞金も加算されるルールでPOGに参戦していますが、今回は賞金の大半を稼ぐJRAでのレースに絞って検証します)

※2021年6月スタート、2022年の日本ダービー開催日までを期間とする、POGに参加する一個人の見解が記載されております。
未確定・未確認の事項もございますことを、あらかじめご承知おきください。


牧場


生産者総賞金(万円)割合
ノーザンファーム109,272.8064.78%
ビッグレッドファーム7,384.904.38%
愛ゴドルフィン6,262.303.71%
本田土寿4,701.602.79%
社台ファーム4,472.002.65%
オリエント牧場3,283.101.95%
岡田スタッド3,110.001.84%
ストームファームコーポレーション3,046.401.81%
木村秀則3,020.101.79%
アラキファーム3,005.001.78%
ブルースターズファーム2,615.001.55%
三嶋牧場2,587.101.53%
上水牧場2,371.401.41%
米ゴドルフィン2,324.501.38%
水丸牧場2,323.101.38%
ノースヒルズ2,318.201.37%
コスモヴューファーム2,316.801.37%
ケイアイファーム2,218.401.32%
田上徹2,061.701.22%

※愛ゴドルフィン=Deerpark Stud & Irish National Stud 及び Scuderia Effevi Srl & Dioscuri Srl の合計
 米ゴドルフィン=Mr. & Mrs. Oliver S. Tait

まずは、生産牧場。
ノーザンファームが64.78%。
独擅場にも程がありますが、これはもう数年から10年は続くでしょう。

なので、ノーザンファームを10頭ルールなら6頭以上、
目安では7頭指名が鉄則になります。

私は20頭指名ルールで行っていますので、13頭以上は指名していかないと
負けは見えてしまいます。

2020年の2歳戦で言えば、BRF(ビッグレッドファーム)はまだしも、
社台ファームは何をやっているんだ?
と言いたくなる低迷ぶり。
2000万円以上だけに絞って言えば、ヨカヨカ1頭に賞金額で負けている。
しかも、ヨカヨカは谷潔厩舎。
GIこそ勝っているとは言っても、社台ファーム生産ならもっともっと恵まれた環境。
これでこんな差がつくなんて、差がつけられて負けた方がどうかしてます。
(もちろん来年が楽しみな馬が居ますので、2021-2022のジャッジは5月末まで慎重に行います)

で、予測です。

・さすがに社台ファームが少しは盛り返すであろう
・ノースヒルズと岡田スタッドは3冠馬を出したあとのケアがある。この数字は参考外
・ノーザンファームの賞金シェアは7割を超えて8割に迫っていくのではないか

それから、2021年以降は滋賀県に開場した
チャンピオンズファームがどれだけ寄与するのか。

将来有望にはなっていくだろうが、
いきなり2021-2022の2歳戦に寄与するとは思っていません。

理由をあげるとすると
①坂路とコースが狭い
4頭以上の併せ馬をするには十分な幅員を持っていません。
競争相手が限られるので、馬混み経験不足によるメンタル強化には効果が限定的です。
疲れを癒しながら立て直すには素晴らしい施設。
これは対戦ゲームでCOM相手に強くなっても、オンライン対決で好成績を出せるかは別・・・って話に似てます。

②預託料が高額で、デビュー前&直後からとはいかない
馬房は十分にありますが、零細馬主には預託量の高さがネックになってきます。
もちろん、それだけの施設やスタッフがある自信の裏返しでもあるのですが、先行投資がままならない事情がある馬主だっています。
(これは資金が潤沢なクラブでも、預け先である厩舎独自の事情が絡む事もあります)

③坂路1000mの上積みが顕著なら、もっと話題になっている
2020年の2歳戦で言えば、例えば広尾レース(バスラットレオンなど)が結果を出してきたようです。
効果に裏打ちできる育成術があるなら、高額な預託金を先行投資する必要性もあります。
しかし、今のGIレースでは調教欄の優劣を測るのは圧倒的に「ウッドチップコースの6F追切」で、直線1000mで4Fビッシリ追う坂路調教がどこまで寄与するのかは、正直数年掛けて見直すしかありません。

但し、利点はあります。
・直線で4Fビッシリ追えること
・栗東から非常に近いこと
・メンタルケアやフィジカルケアに有効な施設や馬房、スタッフも存在していること
・1周1000m~1100mのダートコース・フェルトダートコースは、実戦よりも厳しいコーナリングの鍛錬になる

1歳のうちから使わせてもらうのは現実的ではないにしても、成長を促すタイミングで使うことで飛躍的に成績を上げていくのは、十分考えられます。

その結果が出るまでは短くとも3年は必要だと思っています。
つまり2024年ごろまではノーザンファーム&ノーザンファーム系の外厩が幅を利かせていくだろうと見ています。
まさかノーザンファームのスタッフを、次々にヘッドハンティングをしに行くとは思えませんし・・・。


厩舎(調教師)

所属総賞金(万円)割合
美浦20,433.8012.11%
栗東83,968.2049.78%
美浦21,733.8012.88%
栗東42,559.1025.23%

さて、まずは美浦と栗東の成績。
賞金額ベースでみると、美浦は惨敗。
大きく貢献してくれたのもオーソクレース(久保田厩舎)、サトノレイナス(国枝厩舎)ぐらいなもの。

これはもう、藤沢和雄厩舎と堀宜行厩舎。
それから手塚貴久厩舎と国枝栄厩舎の皮算用が大きく外れたってことですよ。(私も影響を大きく受けました)


栗東の差は騎手育成の差でもあるとも言えますが、
さすがに栗東の牝馬>美浦の牡馬と牝馬合計ってのは酷すぎます。

2021年になれば少しはこの図式も変わると思いますが、先行きは暗いですわ。
来年の調教師虎の巻は、今期の巻き返しを込みにしても美浦はやや辛口に行くしかなさそう。

指名馬の厩舎比率をデータ通りにするなら
10頭指名なら、美浦2:栗東8
20頭指名なら、美浦4:栗東16
でも、正直枠を一つ栗東に移して3:17にしても良いぐらいだと思う。
巻き返しは怖いですけどね。

厩舎総賞金(万円)賞金割合
須貝尚介20307.212.04%
安田隆行15373.89.11%
矢作芳人11835.47.02%
中内田充10415.66.17%
藤原英昭8655.65.13%
武英智7760.54.60%
松永幹夫5864.63.48%
友道康夫5759.83.41%
久保田貴5249.43.11%
中舘英二5045.72.99%
谷潔4701.62.79%
高橋義忠4558.32.70%
国枝栄4370.92.59%
菊川正達3852.52.28%
大久保龍3828.52.27%
手塚貴久3532.42.09%
清水久詞3428.22.03%
高柳大輔3283.11.95%
武幸四郎3157.51.87%
栗田徹31101.84%
河内洋3046.41.81%
高橋裕30051.78%
牧浦充徳2843.91.69%
斉藤崇史2695.41.60%
蛯名利弘26151.55%
西村真幸2477.51.47%
千田輝彦2371.41.41%
斎藤誠2363.61.40%
田中博康2324.51.38%
鹿戸雄一2319.61.38%
和田雄二2316.81.37%
松下武士2152.41.28%
藤沢和雄2061.71.22%
音無秀孝2010.61.19%

GIを制した須貝、中内田、安田(隆)の3厩舎を除くと
細かく複数で稼いでいった矢作厩舎は別格。
他の厩舎で今後のシーズンに向けた可能性を考えてみていきましょう。

【栗東】
武英智厩舎
メイケイエールの気性面を抑え込んで、差し戦法まで昇華したのだから評価して良い。
2021-2022シーズンはその反動が怖いが、継続して重賞ウィナーを出してくるかもしれない。

谷潔厩舎
さすがにヨカヨカは出来すぎ。
供託予定にスピード自慢が居たら、とは思うが定年まで短いので加点の必要もなさそう。

高橋義忠厩舎
これまでの2歳戦では強調出来る結果は残してこなかったが、ワンダフルタウンでいよいよ狼煙を上げてきた。
供託予定にはノーザンファーム生産馬あるいはゴドルフィンの所有馬で、目ぼしい存在がまだ居ない。情報が更新された場合は積極的に加点しても良い。

高柳大輔厩舎
重賞で大活躍と言うよりは、2着や3着でコツコツ積み上げていくのではないか。
どちらかと言うとOPで勝ち切る以外は、矢作厩舎や藤原英昭厩舎に似ている面を出してくる。

武幸四郎厩舎
6戦してすべて5着以内のゴールドチャリス が成功例。
ノーザンファーム生産馬でも結果を出してきたし、もともとBold Ruler系と相性が良い。
一緒に参加するPOGメンバーにもよるが、人気の盲点になるようなら旨味も大きいし、加点は当然。

河内洋厩舎
定年も近づいてきたので、2021-2022の加点は不要と観ている。
ルクシオンは立派。ノルマンディーは来年以降もデアリングタクト級は居なくても要注意。


【美浦】
中舘英二厩舎
今年に関してはオールアットワンスと、ブルーバード。
2頭の牝馬が2,000万オーバー。
ローカル舞台をさらっていく戦術も見事だし、忘れた頃に重賞を制することもある。ダンシングブレーブ、フォルティノ、Robertoと無骨な血統と相性が良い。
美浦では数少ない加点を考えて良い厩舎。

菊川正達厩舎
リンゴアメは見事だが、瞬間最大風速以降がしんどい。加点は見送り。

栗田徹厩舎
タイトルホルダーの健闘ぶりは見事。
いままでは山口功一郎オーナーとの相性が抜群だったが、個人馬主でBold Ruler系とノーザンダンサー系(特にノーザンテースト)、ロベルト系とは異常に相性が良い。
連続して活躍場を出せるか?そろそろ息継ぎが必要では?の心配はあるが、それ以外に加点を嫌う理由は無い。
もし気になる要素が明確でなければ、減点検討は排除した方が良さそう。

高橋裕厩舎
瞬間最大風速の可能性はあるが、ルーチェドーロの堅実な賞金加算は見事。
来年供託予定にスピード自慢が居たら見直しは必要、5月末までどんな馬を預かるのか見極めたいが、素質をジャッジする目は確か。




おまけで、種牡馬

総賞金(万円)賞金割合
ディープインパクト22313.913.23%
クロフネ13437.37.97%
ミッキーアイル11990.17.11%
ジャスタウェイ11144.26.61%
ドゥラメンテ9869.45.85%
Frankel7981.84.73%
バゴ6869.94.07%
マツリダゴッホ6169.33.66%
ダイワメジャー5864.63.48%
マクフィ5727.63.40%
エピファネイア5249.43.11%
モーリス5030.72.98%
オルフェーヴル5013.62.97%
キズナ4958.52.94%
スクワートルスクワート4701.62.79%
ルーラーシップ4558.32.70%
キングカメハメハ3910.02.32%
Gleneagles3828.52.27%
ゴールドシップ3532.42.09%
カレンブラックヒル3283.11.95%
トゥザワールド3157.51.87%
エイシンフラッシュ3046.41.81%
ロードカナロア2843.91.69%
アグネスデジタル2615.01.55%
InvincibleSpirit2433.81.44%
ヘニーヒューズ2363.61.40%
LemonDropKid2324.51.38%
リーチザクラウン2323.11.38%
パイロ2152.41.28%

新種牡馬も注目だが、2020年の実績ではミッキーアイル、ジャスタウェイ、ドゥラメンテがポスト・ディープインパクトに一歩前進。
これまでの実績から言うと、ダイワメジャー、エピファネイア、オルフェーヴルと良い勝負になりそう。
モーリスは・・・このまま終わらないと思うけど、もしも上向かないならバゴ産駒で良い配合だと思える馬の方がマシなように思えるよ。

データもどうぞ

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データは2020年6月~12月の総賞金が2,000万円以上で、
JRA所属の合計43頭に絞っています。
来年度の戦略にお役立てください。



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